昨今草
さっこんそう
2015年3月24日(火)晴れ。
「バックページ~命日の記憶・6」
吉田五十八、1974年3月24日、1894年生の74歳、結腸がん。「数寄屋造りの詳細・吉田五十八研究」という本がある。もう四半世紀前、独立して木造しか仕事がないだろうと感じた頃、洗練された和風デザインに惹かれて手垢がつくほどページをあらためた。その自邸をメインに扱った新刊本も最近出ている。「構造体の柱や梁をモルタルで覆い、その上に意匠として、付柱や付梁をあてがった」近代和風支持派が、やはり人気を保とうとしているのだろう。あるとき、その流れの建築家が「エアコンを目立たなく仕舞い込むデザイン云々」と説明書きしていたのを見て、ふと、限界を感じた。そんなに見せたくないものなら、はじめから無いようにすればいい。とにかく、菊竹師の他に「和風」を考えさせてくれた建築家だったことは確か、感謝。・・というところで、近代和風ならぬ新しいプランのスケッチ、始まり始まり。